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屋根裏の散歩者 (2016) [DVDやら映画やら]

画面はモノクロというよりセピアというのだろか。メガネをかけてインテリでかっこいい男、遠藤は歯科医。婚約者の令嬢、黒木直子とエッチするけど肝心なところでなえてしまう。しかし浮気相手の大内照子とはバンバンできる変な男。黒木さんと合体しようとするシーンがかなりエロい。黒木さんはなんとかつながろうと頑張っているのにかわいそう。そして彼女は遠藤の浮気をうたがう。たぶん遠藤にとって黒木さんの魅力は良い家の令嬢というところだけなのかもしれない。その遠藤にはけっこう変わった趣味があった。明智事務所で働く文代役は松本若菜さん。古っぽいカーディガンとかセーターとか、時代に合わせた衣装にヘアースタイル。美人は何をしても似合う。こける姿も品がある。原作小説の細かい内容は忘れてしまったが、SM的な倒錯趣味は「陰獣」を思い出す。乱歩さん当人も好きだったのだろか。セピア色の画面の中で大内さんの口紅とか赤い色が目立つ。気が付くと変態チックなエッチシーンだけがカラーかも。「夢はモノクロ」らしいが、乱歩さんの語っていた「現世は夢」のごとく、セピアで描かれる世界は夢ということか。遠藤にとって狂ったエッチだけが現実のカラー世界なのかもなあ。エロなシーンが話題の中心になるのだろうが、それ抜きでも面白い。音楽がクラシックなのも良い。エンディングの歌が無かったのも良い。窪田監督は宮地真緒さんの「失恋殺人」を監督されていた。あっちの文代さんは星野真里さんだった。どちらもはまり役。郷田の登場や行動は、前作「D坂の殺人事件」から引き継がれるもののようだが、その時点で今作は想定されていたものだったのだろうなあ。複数男女の関係がもたらす悲劇。真相はおそらく「藪の中」。明智小五郎が登場する物語において、明智は主役ではない。明智の推理も物的証拠もなく頼りない。主役は犯人たち。アヘ~な声が多い映画こそ日本語字幕があれば良いのでは・・・と思ったりする。松本さんが出ていたので見たが、それ以上に面白かった。晴れ。


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失恋殺人
屋根裏の散歩者(1992)〈完全版〉
江戸川乱歩猟奇館 屋根裏の散歩者
D坂の殺人事件 (2015)


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