SSブログ

バグダッド・カフェ(Bagdad Cafe Out of Rosenteim) [DVDやら映画やら]

原題の Rosenheim とは、ドイツの地方の名前。英語を喋れないふくよかなヤスミンはドイツからやってきた。この人とモーテルの人たちの交流を描いた映画。女主人ブレンダはいうつもいらだっている。色々と上手くいかないから当たりまえ。そんな彼女を中心に、そのまわりの人々がどう変わっていくのか。風来坊が人の絆を温める人情もの。温かくなる話しだが、その代わり舞台がひどく殺風景。ホコリっぽいし、暑苦しい。喉が渇いてほとんど砂漠。そうした風景はまるでブレンダの心のようでもある。これがニューヨークの街中や都会だと全然感情移入できないんだろう。モーテルに関わる人たちもパッとしない、まともそうな人がいない。特に激しい出来事が起こるわけでもなし、流れをただずーっと眺めるしかない。激しいのはブレンダの怒声だけ。印象的なシーンは、ヤスミンが絵のモデルになるところ。流れというかノッテきたのか、まさかあそこまでいくとは。色んな人がカバーしているテーマ曲「コーリング・ユー」は、映画よりも有名かも。最後の求婚を「夫がいます」とか言って断らなかったのは、結婚していた→正式に別れた→また戻ってきたということなんだろうなあ。そもそもなぜヤスミンは冒頭で旦那と別れてしまったのか。ただ性格の不一致だったのだろうか。これだけ喧嘩するくらいなら旅行になど出なければいいのに、などど思ったが、その辺りからしてヤスミンの策略だったのかもしれない。タイトルの "Out of Rosenteim" というのが、彼女自身の狙いだったのかも。だからまた戻ってきたんでしょうけど。この頃は「パリ・テキサス」に始まって「ダウン・バイ・ロー」とか一風変わった映画が多かったような。この映画もなんだかお洒落な雰囲気だった気がするが、今見るとただホコリっぽいような。「コーリング・ユー」で成り立っている映画。そして人は外観ではなくて愛嬌なのよという映画。雨。


GEOの紹介ページ
http://rental.geo-online.co.jp/detail-325387.html


共通テーマ:映画

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。