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テイキング・オブ・デボラ・ローガン(The Taking of Deborah Logan) [DVDやら映画やら]

大学の学生による記録映画という体裁。娘サラがアルツハイマーな母親デボラのインタヴューや記録を承諾したのは助成金のため。病気の治療にはお金がかかる。背に腹は代えられない。サラの様子を見ても化粧っ気は無いし、父親のシャツにジーンズが普段着のよう。ブラウスなんて持っていない。介護に負われて楽しむ様子もなく、アルコールだけが人心地をさそってくれる。このあたりを見るとどこでも介護の問題は変わらない様子。デボラの症状が急激に進むが、ちょっと悪くなりすぎになって、どうなってんだとみんながあたふたする。いちばんなんだかなあと思うのはミア。クルーのギャビンやルイスにあれをやれこれをしろ。サラをほっとけないとか言いながらギャーギャーとどうにも足手まとい。ギャビンの報酬上げろ云々はちょっとクズでない?とか思ったりするが、リスクに見合った報酬をねだるのがアメリカ人というか正当なところ。ホラーなクリーチャー的なものは登場せず、グロいところは皮をベリベリとか疱瘡みたいな皮膚くらい。でも最期に信じられないくらいでっかいデボラのアレが見れる。この映画ですごいのはデボラを演じるジル・ラーソンさん。ほぼ出ずっぱりで緊張感のある演技。細い身体や髪の毛の様子も怖いが特に目がすごい。手を洗ってくれるミアをうかがう目つきが怖いったらない。お年みたいだし、まさか細い身体は見せないだろうなあと思っていたら、本物かどうかは分からないが胸まで見えてしまう。彼女が見せる症状には、その原因たりうる理由がある。おそらく100%そうなんだろうが論理的にではないので何の立証にもならないんだろう。これも一種の悪魔裁判。単純にスーパーアルツハイマーとでも診断されてしまって終わり。責任だって取りようがないとされるんでしょう。これはもしかしてアルツハイマーの人に犯罪を犯させることができるかもという警告か。なんだか「怪奇大作戦」の「狂鬼人間」を思い出させる。タイトルの "Taking" は「撮影」の意味もあるんでしょうが、「乗っ取り」とも考えられそう。ラストのカットの表情が不穏。まだ続くよという感じ。サラがいちばん大変だ。ハリスは病室でなんであんなことをしたのだろう。あれしか解決がないと思ったのか。彼にはもう少しやりようがあった気がする。サラやミアの他、女性保安官もいたし、主演のデボラを含めて女性比率の高い映画だった。ああ怖かった。暑い。


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