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何がジェーンに起こったか?(What Ever Happened to Baby Jane?) [DVDやら映画やら]

1917年。ベイビー・ジェーン・ハドソンのショー。バンジョー持った男。舞台袖から彼女を見ている女の子と大人の女性。彼らは親子のよう。ジェーンのわがままとそれに従順する父親に、出待ちをしていたファンの親子連れたちはがっかりする。そして女の子ブランチの憤りと母の願い。1935年。子役のジェーンは映画女優になったが、演技能力の低さとプライドの高さ、酒癖の悪さのトラブルとかで評判が悪い。しかし同じ映画女優の姉ブランチがジェーンもいっしょという約束で契約しているので、むげにやめさせることができない。車いすのブランチが部屋の中をただぐるぐる回るシーンが、回ってるだけなのにけっこう怖い。腕の力だけで手摺をつたって階段を下りるシーンもまた怖い。ピアノを弾きながらジェーンを見るエドウィンの表情がうまい。太目な彼は過保護な親と二人の生活では頼りないが、人前ではけっこう口が上手い。ベビー・ジェーン人形をいたずらする様子はヨッパライそのもの。なんとかエルバイラを住み込みにしたら問題無かったはずなのに。ジェーンの縦ロールが何とも子役時代を引きずっている様子満々。海辺のラジオがかっこいい。過去の人気や絶頂をひきずっているジェーンの心がおかしくなっていく。普通に見ていれば悪いのはジェーン一択。タイトルの "What Ever Happened to Baby Jane?" を考えさせる様子もない。なぜなら単純に人気がなくなって忘れ去られた元ベイビー・ジェーンが焦っているだけと思ってしまうから。しかしタイトルのとおり「何が起こったのか」そして「それが何の事をさすのか」が重要なよう。落ち目な妹を捨てないブランチ。ひどいことをされても気を使っている。そしてラストで真相が語られる。ああそういうことがあったのと感心する反面、果たしてそれは本当のことだろうか。立ち直らせるための最後のやさしさかもしれない。事故状況や当時の警察の事故検分能力の程度は分からないが、どうなったらどんなケガするかくらい分かるんでは? 終わってみれば、ある言葉にしばられたある人の物語。そして人目があるにぎやかなところにいても誰も気が付かない。それが話しの主題かも。でもタイトルロールが終わった後、なぜ "Yesterday" ~「昨日」のテロップから始まるのかと思ったが、この場合の "Yesterday" は「昨今」とか「最近」とかに訳されるんだろうなあ。面白かった。暑い。


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