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催眠 [DVDやら映画やら]

エクストリーム自殺な事件が同時多発。それは果たして自殺なのか、なぜ起こるのか、そのきっかけはなんなのか等々を宇津井刑事と心理学者の稲垣吾郎さんが追いかける。大杉漣刑事のラストは「ミッドナイト・エクスプレス」の看守さんを思い出す。ただの催眠術の域を超えて、オカルトみたいになってしまったのは良かったのか悪かったのか。「リング」に始まるホラー映画の影響かもしれない。ラスト近くでテレビ画面に映る菅野さんは、ほとんど顔を隠さない貞子。映画「富江」といい、菅野美穂さんはホラーのヒロインというより、ホラー役がよく似合う。よく彼女をホラー映画にキャスティングした人は天才。宇津井刑事の下で働く女刑事は、何もされなくてもすでに仕事という催眠にかかっているのではと思わせる仕事っぷり。そのキーは宇津井刑事の怒鳴り声。菅野さんが浮き上がってみんなぼーぜんとしているのだと思ったら、ただ椅子の上に立っていただけなのに少し笑ってしまった。多重人格が認めらていない医学界に驚く。中丸忠雄さんが登場すると一気に昭和東宝特撮・ホラーにタイムスリップ気分になる。考えてみると電送人間とスーパー・ジャイアンツのダイナミック・デュオ。すばらしい。中丸さんは常連とは言わずとも、「地球防衛軍」とか「メカゴジラの逆襲」、さらには「日本沈没」と、東宝の重要な特撮に顔を出す。この映画に配役されたことも何だか因縁のような気がします。今となっては公開当時よりも目玉シーンが増える。ひとつは星野亜希さん。今は「ほしのあき」さんと及びするのか、大胆なアングルで色っぽい声を聴かせてくれます。そして木村多江さん。医学生を演じていますが今の方が良いなあと思ってしまう。堀部圭亮さんの髪形もかっこいい。高橋克実がふさふさ真っ黒毛。小木茂光さんが良い人で良かった。自殺行為をしてしまう人たちには色々と理由があるらしく、どんどん進んでしまうと「もしかして良い世界になるんでは?」と考えてしまうジレンマ。女刑事の様子だと、交通事故だろうがどんなショックでも催眠は醒めない。覚醒させるきっかけがあるように、稲垣先生には目を覚まさせる方法を考えてほしい。音楽会で稲垣さんがドアを開けるシーンは、「もしかしてみんな狂ってる?」と期待させてくれますがはたしてどうなるか。秀逸なのはオープニングの白黒ヴァーティゴマークとラストの人の顔。大きいスクリーンで見たら気持ち悪かった。エンドロールが自主映画作品、良くて ATG 作品に見えてしまう。それと一緒に流れる歌が味があってちょっと辛い。菅野さんにひどいことをしていた男の告白が重要なのだが、声が切れ切れで聞き取るのが大変。その代わり稲垣さんの声がでかいのなんの。しかし事の次第や菅野さんに何があったのかは、ラストの対決できちんと話してくれるのがやさしいところ。結局菅野さんもただの器だったというところか。セットの仕上がりによるのかもしれないが、1999年頃ってこんなに汚かったか? と思ってしまった。宇津井さんの怒鳴り声を堪能できる映画。映画館で観た覚えがあったが、封切り時でないのは確かなのでたぶん東宝オールナイト。今となって見返すと、大御所や有名俳優さん山盛りの映画。薄い紫と銀色が目を引く、フロッピー外付けの VAIO 505、それに初代から流線形にフォルムを変えた PowerBook G3 も登場する。G3 が出たのは 2000年前だったのだなあ。面白かった。晴れ。


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千里眼



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