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闇のカーニバル [DVDやら映画やら]

どなたかに捧げるようなテロップ。登場人物を人ごみのなかで追いかけるカメラ。カメラ目線がちょこちょこ見えるのは、これがゲリラ撮影だということだろう。ある飲み屋通りの一日。日が暮れ、夜になると暗いライブハウスの中。主人公だろう女性がバンドで歌を歌う。タイトルロール。コクシネルの野方攝、スターリンのミチロー、FOOLS のメンバー、じゃがたらの江戸あけみに EBBY、AUTO-MOD のじゅね 等々の名前がずらり。そして室井滋さんも。山田久美子さんという方は、今だと女優のりょうさんの雰囲気。これは山田さんのドキュメンタリーっぽくもある。そして何かの前日譚ともいえる。話しの中の地下ボイラー室というか設備室の男。今後につながるストーリーに思える。これから何かが起こる新宿の一夜。山田さんが着る Aria ProII のTシャツがバンドの人っぽい。この他に赤軍派指名手配のTシャツも登場する。ライブハウスではストーンズのエモーショナル・レスキューがかかっている。ここで殴られて血を流しているのがもしかしてミチローさんだろうか。カメリアダイアモンドの店。古美術屋。たぶん換金した様子。具合が悪そうな山田さん。夜明けのカラスを捕まえる少女。そうかと思えば火葬場で焼け残った骨を盗む。いったい彼女は何をするのか。意味なく襲われる牛乳配達と真っ白い牛乳に混じっていく赤い血。赤といってもこのシーンは白黒。カラーならかなりグロくなりそう。夜のコンビニでは「歌うヘッドライト」が流れている。大変な目にあってしまう男娼。JRではなくまだ国鉄の駅のずらりと並んだ公衆電話で電話を掛けながら具合が悪くなる山田さん。殴られ倒れた山田さんの股間からは血。もしかして生理だったのか。脈絡がなさそうな出来事の連続。夜が明ける。ボロボロの山田さんだが、新宿の朝の雑踏の中、また一日が始まる。でもこの世界もドーンと消え去ってしまうかもしれない。なぜなら、設備室の男が色々と調べていたから。新宿サブナード地下街の地図、地下埋込ケーブルの図面、新宿街図、ガス配管図などなど。彼はどこに何を仕掛けるか色々と思案中。タイトルどおりの「カーニバル」な日常はいつか必ず消えるだろう。見終わって考えてみると、話しの核は設備室の男のテロ計画で、地上ではすでにみなさんが自ら破滅に向かって騒乱にふけっているということなのかも。破滅させられる前に自ら破滅に向かってしまうんです・・・とか色々勝手に考えてみろよ!という映画だった。曇り・雨。


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