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残穢 -住んではいけない部屋- [DVDやら映画やら]

恐かった。「穢」は「けがれ」のこと。最初にこの話しを知ったのは NHK FMシアター だった。南果歩さんが出ていて、役名で平山夢明さんも登場する。この映画では平岡芳明という名前。「ヘッドホンで聴いてください」というコピーだった。2012年5月。橋本愛さん演じる久保さんが住む 202号室から話しは始まる。梶川君の件が怖い。久保さんの隣の奥さんも怖い。「沸いて出る」というのがこんなに怖いとは。日本語字幕付きで、「私」こと竹内結子さんのささやき声も良く分かる。「私」のメガネとぼさぼさ気味な髪が良い雰囲気。事実を知るたびに彼女の顔の暗さが変わっていく気がする。久保さんや「私」が話しを聞いて回る先々の方たちが、あまり目立った役者さんたちでないところが、なんだか現実的で怖い。女性が掃除をしているような音。それは土地の歴史や人の所以が現在につながる。このプロセスが竹内さんの淡々とした語り口で説明されていく。その落ち着いた分かりやすさが余計に話しを怖くする。所以を調べるために久保さんの後輩女子たちも調べに回るが、彼女たちも「けがれ」に触れそうで怖い。「私」・久保さん・平岡たち四人で廃屋を探索するシーンは怖いけれど目が離せない。エンドロールも見逃せない。怪しい黒い人は、黒っぽい影のままでも良かったんではないかなあと思う。「呪怨」や他のホラー映画に比べて、仰々しいクリーチャーが出てこないせいか、怪談的怖さというか現実にありそうな恐ろしさがある。面白い。すごい映画だった。中村監督は話しをまとめるのがとても上手い。配役も良かった。もしかして次に続くかもといった雰囲気もある。恐怖の根源がどこまで続いていくのか楽しみ。しかし、なぜ三善は絵を持ってきたのだろう? 絵を見たときの住職や心霊マニア三澤の言動とか、エンドロールといい、絵が続きへの伏線かも。時代ごとのシーンの質感が良い。勝手に点灯するセンサーライトが怖くなる。パソコン画面の文字が変わっていくのはやりすぎかと思ったが、いたずら電話が来ることを考えたらおかしいことではないか。すごかった。曇り・雪。


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鬼談百景


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