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レーサー/光と影(La petite reine) [DVDやら映画やら]

原題は「小さき王妃」とでも訳するのだろうか。ロランス・ルブーフさんが見たくて見た。彼女は自転車レーサー、ジュリー。オープニングから危険な展開。時間稼ぎのためには色々するもの。エレベーターのボタン押しまくりにはなるほどなあと思った。隠し場所にも気を使う。そして疑いをもたれれば、他所の国でライセンスを取得する。ジュリーが言うとおりコーチの JP は問題があるときにいつもいない。医者のヘンリーが秘密を話してしまった夜の奥さんの話しにはゲス男と思って当たりまえ。いつもいないくせに練習だけはきびしい。アリゾナのシーンが良い例。それにベルギーのホテルでのシーンもサイテー最悪。コーチは自分が金を得るために、そして同僚に勝たせるために打てと言う。最後は「妻と別れる」とか「君を失いたくない」とか白々し台詞の完全なゲス状態。なぜジュリーはこのコーチ、この男とずぶずぶなのか。それは誰にも言えない秘密を共有してしまったせいだろうなあ。そこに父親が輪をかける。娘はやっていないと本当に信じているのか。真顔で娘に病院に行けと言う。彼女に本当のことを言わせないようしているように見える。自分ではそのことを言わないし認めない。このお父さんは JP よりもたちが悪いかも。彼女は JP に会わなければ、平均な戦績でも幸せな競技生活をおくれたかもしれない。夜中に目が覚めて「息が止まってる」とか、ほとんど麻薬。「ターボキッド」とは、まったく違う。小柄で少女のように見えて、それで大人で、なんというかかっこいい。自転車に乗って台詞を言って演技する彼女がすごい。ラストのワールドカップシーンは、自転車の量だけでも圧巻。群れで泳ぐイワシがのよう。最後はジュリーが表情だけで物語るシーンの連続。呆けたり不安そうだったり微笑んだり。ポスターのカットにもなっただろう意を決したような表情を見せた後は、ただ何かを待つような心そこにあらずな感じ。見事な顔演技。彼女がいったい何をしたのか。静かなラストはけっこう衝撃だった。それが彼女の立場でできる最良の選択だったかもしれない。そして二人の男にザマーみろと胸をなでおろす。最後のテロップによると、これは事実に基づく話しらしい。事実でもそうでなくても、ヒューマンドラマとして、そしてハラハラするサスペンスとしてもすばらしい。ロランス・ルブーフさん名演。彼女が「ターボキッド」オフロードバイクを乗り回していた理由が良く分かった。面白かった。雪。


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