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ロシアン・スナイパー(Bitva za Sevastopol) [DVDやら映画やら]

ホワイトハウスを訪れるリュダ。彼女は対ファシズムの戦争の支援を求める団体の一人としてやってきた。団体の講演やルーズベルト大統領夫人との交流での出来事をきっかけにして、リュダの過去や309人を狙撃してきた経緯が回想されてゆく。このホワイトハウスというかアメリカシーンがあるせいで、飽きのこない映画になってます。うまい。戦争シーンだけならただのドキュメンタリーになったのかもしれない。1940年代。海水浴のシーン。上下ダボダボの水着が新鮮。そこで出会ったボリスとその家族は、リュダにとってあまりに現実離れしすぎたんだろう。彼らは理想を求めるだけで何もしないように見える。しかしこのボリスによって変わることあるというも皮肉。そして人生も変わる。ボリスが同僚に語るように、そこまで愛していたとは意外だった。リュダ役の方がジュリア・ロバーツさんっぽく見えるときがある。誰よりも悟りきった顔で悲しく見える。彼女の流し目が素敵だが、狙撃をするときの目は死んでいるような呆けているような、不思議な目をしています。笑い顔があまり見られないので、この目の演技がアクセント。リュダがスナイパーだと知ったアメリカ大統領ルーズベルト夫人が言う「女性のすることではない」にはちょっとカチンとくる。男性なら狙撃しても良いということか。自分の射撃の能力を認められて軍隊に配属されたとしても、軍隊はやっぱり男社会。しかし彼女は冷静。ファシストを倒すことだけを考える。最初の戦闘はオデッサ。リュダが初めて実践で撃ち、そして評価される。戦車のスリットには冷静に容赦なく発砲する。しかし人に向けてはためらいがある。当然です。それを消し去ったのは、そのときの仲間の死。これが彼女が狙撃手となった瞬間でもある。それからの彼女は、隊長マカールとの出会いも弾みとして撃ちまくる。マカールがいなくなった後、自暴自棄になる彼女を新隊長レオニードが引き止める。そして狙撃はまた絶好調に。上司には恵まれたかも。重傷を負っても戦意高揚のために使われるリュダ。圧巻なのは、船団への空からの攻撃シーン、そして地雷シーン。ラストの彼女は、生きながらに死んでいるように見えます。愛した人、愛してくれた人がいなくなっては生きている意味を見つけるのは難しいのかも。面白かった。


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