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スプライス(Splice) [DVDやら映画やら]

研究者エルザを演じるサラ・ポーリーさんが暴走する映画。前髪をたらしたエイドリアン・ブロディさんがナードな感じ。彼が演じるクライブの弟もナード風味。兄弟らしく見せるための演出か。ワーナーとかのロゴの演出がかっこいい。X線フィルムみたい。そしてタイトルロール。こんなところから、これがどんな映画だか想像をふくらませてくれます。最後に出るタイトルもおどろおどろしい。このタイトルロールはどうやら胎内の様子らしく、そのまま映画につながっていきます。こういうところが天才とかセンスのなせる技なんでしょうか。でも出てきたものが・・・心臓が悪い人は見ないほうが良いかも。どうやら人の手で作り出した生物を科学や医療に役立てようと言うんですね。でも遺伝子操作とか新しい生命の創造に立ちはだかるのはいつも倫理観。そこで科学者がすることは大体決まってます。そのせいでトンデモないことになります。卵子挿入・着床マシーンってほんとうにあるんだろうか。エルザが手を入れたところは、人間で言えば産道みたいなところか。人の子だって産まれてきそう。なんだかこのマシーンが倫理観崩壊の元凶みたいです。テレビでやっていたのを見ていると、実験だったかプレゼンだったかが失敗したシーンがカットされたかなあと思ったらしっかりあった。これがカットされてたら、ラストに話しがつながりません。トンデモないものを生かし続けてしまったのはエルザの研究欲ですが、話しが進むにつれてエルザが持っていた母との確執がよみがえってくる。そこに略奪愛とか恋人の浮気とか、人間のドロドロが上手くまざってきます。そしてクライブが何かに気づく。たんなる ドタバタ SF に終わらないところがすばらしい。絵のモデルがクライブからエルザに変わったのは、ああいう意味で、そのせいで愛の対象が変わってしまったのか。すごいラスト。最後はエルザ自身があのマシーンになったよう。彼女はすべてを失いながら、望みはかなえたのかもしれない。これは製作総指揮がギレルモ・デル・トロさんだった。どうりでオタク風味な部屋の飾りつけ。壁のマンガ絵には「奴らが来るぞ!!」なんて日本語の吹き出しが付いてます。撮影が NAGATA TETSUO さんという方なのもなんだかうれしいです。トンデモ無いものが、今見るとなんだか漫才の女性に見えてしまう。足の雰囲気が「パンズ・ラビリンス」のパンっぽい。でもあんなとこに埋めちゃって、将来「新種発見」なんてことになったらどうすんだ? と思いました。ああ面白かった。晴れ。


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