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ビデオドローム(Videodrome) [DVDやら映画やら]

最初に見たときは、ブロンディのデボラ・ハリーさんが出るのが話題になってました。彼女演じるニッキーは、ちょい役ではなくてじゅうぶんに重要な役柄です。なんせ主人公の恋人のようですから。おまけにキスだけじゃなくて大胆なこともしてくれます。チャンネル83の社長、マックス・レンは日々映像を探しているんですが、その中には日本のエッチビデオもあって、その一部が流されます。小さな人形の顔や着物をとると、現れるのはおそらく一人のときに使うアレなんでしょうねえ。日本人ってエッチだよねえと言いたそうな場面ですが、この映画のためにわざわざ作ったビデオなら、よく出来たものです。でもデヴィッド・クローネンバーグさんの映画だと考えると、アレも非常にグロなものに思えてきます。この映画では「ビデオドローム」よって破壊される心を描いています。ビデオの前に 8mm とか映画とか、映像を見る媒体はありましたが、なぜビデオなのかと考えてみると、ビデオテープが大衆に認知された新しいメディアだったこともありますが、やはりケーブルネットによる放映が容易なことに怪しさを感じたんではないか。多数の人に同じものを見せることができるというのは、実験や宗教に最適なメディア。そして新しい幻覚剤。ブラウン管教会は、今見るとネットカフェ。映像のハイライトは、中盤にさしかかるころの、マックスがオブリビアン教授から送られたビデオを見るところでしょうか。「ビデオドローム」はおかしなものであることは直ぐに分かるので、それは誰が何の目的で作ったものなのかというのが気になります。「The Video Word Made Fresh」を「ビデオ人間」とするのは究極の翻訳かも。「肉体から作られたビデオの言葉」。教会の女性が言うのだから、「ビデオの言葉」は「神の言葉」とか「神の伝言」とかではないかと思いました。「Long Live The New Fresh」は「新人類」のことか。「ビデオドローム」は最初に意図したものから変わってしまった。ビデオをというメディアを、ここまでグロに解釈できるのはすごいなあと思いました。ラストのテレビシーンは、映画「ザ・フライ」の転送ポッド場面を思い出します。この映画を見たことがある人は、貞子さんの世界は別に目新しいものではなかったかも。晴れ・寒い。


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