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第9地区(District 9) [DVDやら映画やら]

「エビ」とさげすまれるエイリアンの姿と CG に驚きます。彼らの現れた場所は南アフリカ共和国のヨハネスブルク。これが良かったのか悪かったのか。アフリカといえば昔しはアパルトヘイトなわけで、エイリアンへの差別というのは容易に想像できます。しかし宇宙船といい、彼らが自分たちより進んでいるだろうことは確か。そうした人間に対して差別できるのは、言葉もありますが、彼らの容姿のせいでしょう。エイリアンとか宇宙人と言わず、もし隣国の人が国の常識から外れた容姿で、しかも言葉がうまく通じないとしたらどんなもんか。でも犬とか猫、その他動物園の動物が差別されないのは、愛玩に足る容姿に加え、経済的活動をしない彼らは下位動物としてはっきりと区別されているせいだと思います。人間の言葉もしゃべれないし。でも生きる能力でいえば犬の方が何百倍も上でしょう。そういったことを言っては切りがないですが、実際にアパルトヘイトがあった地で描かれることに意味があるのかも。物語はヴィカスという人に焦点が当てれらていて、彼に何があったのか? それを関係者たちが話している。ヴィカスのドキュメンタリーのようです。エビたちを別な区域に移すため、第9地区からの立ち退きを承諾させる業務。ヴィカスの姿は常にモニターに映し出されている。会社に忠誠を尽くすヴィカスは、何かに取りつかれたように自分が知っているエビの知識を披露し、うまく立ち合い、笑顔で彼らの卵を死なせたりする。関係者には明るく振舞い、言葉にしなくとも、自分が社会の役に立っていることを自負している様子もある。そして自分が好かれているはずだと思っている。それは彼の笑顔を見ればわかります。ヴィカスたち人間は身勝手としか思えない。しかしヴィカスが差別を好まない性格であることは、彼がある場所で、エビを前にしたときに分かる。でも人を前にすると、エビについて汚い言葉を使わなければならない。そんな差別問題とか社会性があるような映画ですけど、実は単純にヴィカスの心変わりを見る映画と思いたいです。ヴィカス役の人の表情が良いです。宇宙船を見上げる表情はすばらしい。クーパスが徹底的にいやな奴。しかし雇う側にとっては100%忠実なやつ。そんな意味ではヴィカスも同じでした。隠れているところで携帯電話を使うシーンにはいつもハラハラします。大抵、盗聴とか GPS 追跡になってしまいそうで。とにかく、エビとかメカの CG が素晴らしかった。何度見ても面白かった。晴れ。寒い。


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