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金田一耕助の冒険 [DVDやら映画やら]

最初に協力会社さんを紹介される。この辺りから変な感じ。オープニングの和田誠さんアニメも楽しい。この映画の見逃せない点、というか聴き逃せない点は、音楽がセンチメンタル・シティ・ロマンスに小林克己さんというところ。金田一役は古谷一行さん。これは東映だからでしょうか。等々力警部は田中邦衛さん。ルパンのときの次元役にも見える。警部は「刑事が角刈りにサングラス、太陽見りゃ吼えたがる」と嘆く。金田一が警部に捜査資料を見せてもらっているシーンに背景には、「高校大パニック殺人事件」のラベルが見えます。岸田森さんのドラキュラも登場するし、下駄屋の看板が「ゲッタウェイ」、童歌が「さよなら三角、白昼の四角(死角)」、オリジナルの金田一のフィルムが映されてるシーンもあって、いたるところにパロディとかオマージュとかトリビュート。「人間の証明」の曲が流れるシーンでは岡田茉莉子さんが出てます。「白昼の死角」シーンでは、太陽クラブをもじっているのか、舞台が同じ金融事務所で名前が「サラ金大王」。ゴジラも描かれてたりする描き割り背景は、東宝の特撮っぽい。コーヒーは「Maxim」にカネボウの「For beautiful human life」、それにマツダ「RX7」とか、やたらと宣伝が入る。この辺りは、オープニングからスポンサーを紹介しているのと関係ありそう。見所というか、この映画の目的はやっぱりラスト。「金田一はたくさん死ななきゃ推理できない」という言葉。これには同感。いつも思ってます。彼が殺人を防げたことがあっただろうか。「八つ墓村」の渥美清さんはその最たるもの。そして日本の犯罪についての金田一のグチ。彼が関係してきた犯罪は家督とか家庭制度に関することばかりだった。家族が犯罪の温床。金田一映画はその繰り返し。彼は「ワンパターン」と言い否定しません。さらに金田一は犯罪についてとんでもない主張をする。個人的な思いでしょうが、それは金田一の心の闇。それがこの映画。作者本人も、台本どおりでしょうけど「こんな映画には出たくなかった」と言ってます。その横でずっこけるのは角川さん。数々のオマージュは、金田一シリーズもそんなバカな映画のひとつと言いたいんだろうし、お茶らけ、おバカな展開は金田一に告白させるための妄想喜劇。彼に対する御ほうびでもあるんでしょう。この映画がお茶らけではなくて、シリアスな金田一による自作自演のサイコパス話しだとしたらどうなったんだろうと思いました。「犯罪者金田一耕介」なんて映画も面白いかも。檀ふみさんの背が高かった。三船敏郎さんも出てた。「スター・ウォーズ」に出ずしてなぜこの映画に・・・。晴れ。


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