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スティル・クレイジー(Still Crazy) [DVDやら映画やら]

イギリス映画。1970年代。怪しい天気の野外ステージ。演奏を始めるのはロックバンド、ストレンジ・フルーツ。そのバックステージから話しははスタート。え?というステージ展開で彼らの時代は終わり、セックス・ピストルズにとって変わられます。そして現在。トニーは YAMAHA のキーボードを売りはらい、スキンのセールスマンをやっている。彼が首から下げているのはジミヘンの歯。彼は昔のメンバーを集め始める。まずはマネージャーだったカレン、そしてベースのレス。レスが屋根裏で探すのは、しまいこんでいた Fender Jazz Bass。そしてお城に住むボーカルのレイ。最後はドラマーのビーノ。ギターのブライアンは死んだという噂...。「pointless reunion...」とリユニオンに踏み切れない彼らですが、羊飼いの少年のサインで第一歩を踏み出します。このサインはTシャツに形を変えてまた現れます。しかし年をとったバンドの再始動がそう簡単に行くはずもなく・・・という定番な話し。そしてバンドは変化を求めるため、若いギターのルークを加入させる。彼のギターが YAMAHA Pacifica で、こいつがなんだかんだと良い奴。この人はこの後も大作に出られているんですねえ。カレンがレコード会社のトイレで、髪をくしゃくしゃ、シャツの胸元をルーズに、目元のラインをぼかしたりして、ワイルドなスタイルに切り替える様子が楽しい。なめられたらいけないんですね。ビーノの放屁がめちゃくちゃ臭そう。ビル・ナイさん演じるレイに Gibson SG が良く似合ってます。ピザ屋の伝票に「To who?」とか言いながら、よろこんでサインするレイがかわいい。「How old?」と年を聞かれて、「Old」と答えるのも面白い。アルコール依存の会と思って、過食症の会に出るのもおかしい。舞台前の気合の入れ方や、歌いきってヘロヘロになったり、日本語の書かれたTシャツを着て、ガウン代わりに着物を羽織る。座禅を組んで、「ン~」と唸る。彼の妻の名がアストリッドというのは、スチュアート・サトクリフさんへのオマージュか。レイは2代目ボーカル。亡くなった初代ボーカルとの音楽性の違いや信頼関係から、オリジナルメンバーとはうまくいっていない。けっこうレイはつらい立場なんです。この映画はストレンジ・フルーツの復活物語ですが、プライドが高くて、ナルシストで、気は小さくてもフロントに出たがりで、世間知らずな、レイ個人の復活ストーリーでもある。それに加えて、カレンの親子関係とか、バンド内恋愛とか、ツアー中のドタバタとか、色々とてんこ盛り。紆余曲折を経て、バスが直ってアントワープでの「All over the world」に熱くなります。これはエンドロールでも流れてくれます。ローディのヒューイーの存在が大きい。良いとこどりは、Fender Stratocaster を Fender Strap でさげたブライアン。彼が C.S.I. の人に見えました。屋外フェスシーンはやたらと人がいて大きなステージですが、どうやって撮ったんでしょうか。ああ面白かった。晴れ。


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