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フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ [DVDやら映画やら]

ゴジラ路線ではない東宝怪獣映画。「進撃の巨人」を見てしまったせいで、また見てしまった。横長の東宝スコープは、映画館で怪獣プロレスを見るには最高でもテレビではちょっと辛い。昔し、三田さんという人がいて、読みは「みた」ではなく「さんだ」だった。このサンダは、山のフランケンシュタインであることを考えると、もしかして「山田」なのもじりなのかもしれない・・・ってことはあるけない。今見ると、なぜサンダは人を食わず、ガイラは食べるのか?と考えてしまう。食人しない、人が人を食べないのはたぶん倫理観と、絶滅させないという本能からかもしれない。でも動物が共食いしてしまうように、極限状態にあれば、人だって何をしでかすがわからないけど。何かを食べる・食べないが倫理観によるものだとすると、サンダには倫理観があるのか。ガイラが人を食べているところをたしななめるような素振りから、おそらくあると思う。それではガイラは狂っているのか。腹が減ってたまたま食べた人があまりに旨かったのか。とか色々思ったが、単純にたくさん人がいるせいだと思ったりする。探すのに苦労しない。陸に上がればそこにうじゃうじゃいるからです。ではなぜ全く同じ細胞でできた分身ともいえる二人はこうも違うんだろう。サンダにいたっては、食べるどころか、水野久美さんを助けてしまう。色々頭をなやませたが。答えは簡単で、そもそも、サンダは人に育てられたから。回想シーンでは、それこそチンパンジーみたいなサンダが、水野さんから牛乳までもらっている。おそらく「あれだめ、これだめ」としつけられたんでしょう。ガイラはサンダの細胞の一部が異なる環境で発育したもので、人間に育てられていない野生児。しつけゼロ。動物園で育った動物たちは、与えられた餌で生きている。飼い犬もそうで、毎日に餌をもらっている。そんなペット犬が他の犬や人を食べたりするのをみたことがない。しかし野生化した犬は人を襲うらしい。動物園の動物だって腹が減れば食べるだろう。芸達者なサル軍団だってわからない。西村寿行さんの小説みたいになるかも。それでは、人を食べてしまうのはしょうがないとしても、飼い主も食べてしまうんだろうか。水野さんはサンダの飼い主というか親代わりのようなものなので、彼に食べられなかったか。それとも水野さんだけでなく、水野さんに似たような動物は同じ水野さんであると見立てて食べないのか。野生化した犬が人を襲うのは、生粋の野生犬に感化されたか、人間というものを忘れてしまったせいではないか、その二つがあるのかなあと考える。サンダには悪い仲間がいなかった。そしてまだ記憶力があるせいで人を襲わない。なんて色々考えてもわかりませんが。ラス・タンブリンさんと佐原健二さん、両博士の対比が面白い。どちらかというと佐原さんも博士が冷酷っぽい気がしますが、疑うことから始めるような彼の姿勢は、研究者として素晴らしいんではないかと思います。二人合わせて理想な科学者。良きパートナーではないか。ちゃんとホテルに泊まるとき、別々な部屋にするラス博士と水野さんが偉い。これも子供対策でしょうか。身体の一部からまた再生するということは、身体がバラバラになる爆破といった方法が使えない。この辺りで悩む田崎潤さんがかっこいい。サンダ対ガイラが他の怪獣映画と違うところは、食人という残虐性の他、サンダたちが「走る」ところか。山中や田舎をかけたり、海にダイブしたり、スピード感があって、東宝スコープだからこそ映えるシーンが多い。関係ないですが、ゾンビ映画でゾンビたちが走り始めたころを思い出します。田舎ばかりではなく、しっかりビル街での対決もある。ほとんど夜中の戦いで見づらいけれど、メーザー砲や爆発の特殊効果を考えればしかたないか。「フランケンシュタイン対地底怪獣」で始まった新しい怪獣映画パターンが完成した作品ではなかろーか。ああ面白かった。晴れ。暑い。

フランケンシュタイン対地底怪獣

GEOの紹介ページ
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