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コントロール(Control) [DVDやら映画やら]

カラーでなくて白黒というかセピアっぽい画面。ジョイ・ディビジョンにいたイアン・カーティスの話し。サム・ライリーさんの雰囲気がイアンそっくり。冒頭からデビッド・ボウイがかかる。壁に貼ってある、「ジム・モリソン 1943-1971」と書かれた紙が、何かの暗示に思えます。その棚にはバロウズの「裸のランチ」が立ててある。初期ライブの有名な言葉、「ルドルフ・ヘスを忘れたか」も再現されてます。テレビ初出演の様子も、メンバーの服装、ポージングや楽器までそれっぽく再現されてます。良く見るとカメラアングルもそうかも。サム・ライリーさん本人が歌っているなら、とっても上手い。できれば「Shadow Play」が聴きたかった。このときの独特なイアンのダンスを見ている妻、デボラの表情が印象に残ります。夫にある「何か」を感じ取ったのか。「She Lost Control」はイアンが勤める職業安定所に来て発作を起こした女性がきっかけらしいけれど、その制御不能な発作が自分にもあることが書かせたんではないだろうか。やんちゃなフッキーと彼を制したり、たまにけしかけるバーナードの関係が面白い。トニー・ウィルソンさんの血の契約書の件はほんとうのことなんだろうか。だとしたらは彼はかなりお茶目である。「Love Will Tear Us Apart」では、サムさんが VOX のギターを持ってなりきってます。しかしギターのヘッドを見ると、ビザール復刻ブランド「EASTWOOD」らしい文字が・・・。イアンはサマンサ・モートンさん演じる妻、デボラと大使館勤めのアニータへの愛で揺れ動きます。一度は涙ながらにデボラへの愛を語ったものの、どうにも・・・。都合よく言えば、自由恋愛主義の方だったのかもしれません。そんな自分を正当化するためでしょうか、妻に「きみも浮気して良いよ」みたいなことを言う。「Love Will Tear Us Apart」がそんな状況から産まれたであろうと勘ぐらざるおえません。二人のはざ間にある状態と発作の繰り返しが、あんな結果をもたらしたんでしょうか。さらには「Love Will Tear Us Apart」などど歌ってしまう自分への呵責もあったかもしれない。想像ですけど。自ら存在を消してしまうほど、愛と自分について真剣に考えていたんか。ジョイ・ディビジョンのファーストレコードの制作費を用立てたのは妻デボラ。彼女居ずして、ジョイ・ディビジョン、さらにはニュー・オーダーはなかったか、あるいは別の形になっていたかもしれない。そんなことを思うと、彼女の決断はマンチェスター音楽に寄与したんでは。エンドロールによると、TOUCHING FROM A DISTANCE がストーリーのベースになった本で、著者が DEBORAH CURTIS ということは、デボラさんが書いた本なんでしょう。そうするとイアンとデボラのシーンはほとんどノンフィクションなんでしょうか。まあイアン以外はご存命の方が多いと思うので、真実に近いと思いたいです。サマンサ・モートンさんが良かった。彼女のための映画ともいえます。面白かった。晴れ。

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