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推理作家ポー 最期の5日間(The Raven) [DVDやら映画やら]

ポーの映画というのも珍しいので見た。「ノー・ワン・リブス」のルーク・エヴァンスさんも出ていたので。彼演じる警視と、ジョン・キューザックさんのポーのバディ・ムービー。やはり警察物はバディが大事。ポーについて警視に話す新聞の編集長が良い奴だった。「あいつが犯人でっせ~」とかあらぬことを言うのではないかと思ったので。ポーの記事をチェックする編集者も、命を捨てる覚悟で原稿を書くポーの身を案じる優しい男。警視も論理的かつ情熱的で、ポーを偏見の目で見ないけっこう良い奴。ポーを毛嫌いする奴ばかりじゃないので安心して観られる。しかしその安心な状況が不自然な気がして、どうしてもあの人が犯人じゃないかと考えてしまう。これがミスリードであることに期待しながら見る。ラスト、犯人はわかったが、先回りされていたことを考えると、もしかして協力者だったとか知っていたんではないかと疑ってしまう。再現された巨大な振り子が素敵。ポーの彼女が普通っぽいのに好感が持てる。電気のない世界、ランタン片手の捜査は大変だったろうなあ。あらゆる証拠を見逃しそうだ。ベンチで空を見上げるポーの表情が良かった。メイクもあるでしょうが、なんだか蝋人形ぽい。ポーの「人生が夢だった~」のモノローグに江戸川乱歩さんの「映し世は夢~」を思い出す。警視が口を広げたときわかったのだが、彼の犬歯がけっこう大きい。もしかしてこの犬歯でドラキュラ役を得たのか。原題は「The Raven」といたってシンプル。この詩がポーを象徴しているからだろう。長い邦題は分かりやすいが、「最期・・・ああ亡くなっちゃうんだなあ」と思わせるタイトルはちょっと寂しい。ポーは変わった人だったかもしれないが、愛する人のために狼狽する姿は人並み以上の純真さがなせることか。ポー役のジョン・キューザックさんは雰囲気良しのナイス配役。酒場のマスターがダウントン・アビーのベイツさんに似てた。ああ面白かった。暑い。火山。

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