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わが道 [DVDやら映画やら]

印象的な場面は、弁護士団の会議の机上にある資料の中の、乙羽信子さんの写真がアップになっていくことろ。何も言えない・言わなかった一市民の存在が拡大されていくよう。遺体の顔を映すショッキングな場面は一瞬で終わる。DVDとなった今、何度も観られることが良いのか悪いのか。乙羽さん演じる主人公ミノの境遇を理解するのは斉藤(戸浦六宏氏)を除き、みんな女だ。同じ女性でも、横山リエさんと小鹿ミキさんは陰と陽。人間の多彩さは長い映画を飽きさせない。冒頭では田舎での悲惨な状況を淡々とニュースやドキュメンタリーのように説明され、時々現れる新聞記事にダメ押しされる。新藤監督の映画は「昔は良かった」とか言わせない。何丁目の夕日とかで描かれる世界は、ちょっとした切抜きにすぎない。数十年経つ分、映画には別な価値が生まれるものだ。


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