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初めて観たのは武蔵野館か文芸座で、観た理由の30％は永島暎子さんが出ているせいだ。石井監督というと、名美という女性が有名だが、永島さんが演じてもおかしくないと思う。この映画に名美は出ないがナミィーというタイ女性が出ている。万代が自分のディスコから逃げ出すとき、階段を振り返って、階段を上っていく自分を見る。レストランにいる氷頭が気がつくと、客は誰もいない。萩原が自宅で、いないはずの娘をみる。こういった妄想が彼らの現実を物語る。いちばんどきどきしたのは、ジミーがナミィーのパスポートを見つけたところ。柔和そうな椎名桔平氏がかもしだす不適さや不穏さ、ふてぶてしさは、「ヌードの夜」など、数々の石井隆氏作品によるものだろうか。

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