仮題:バイバイ・ディアナ 12 [仮題:バイバイ・ディアナ]
【12回目】
♪ 最後に・・・
アユムとゼンジはたぶん同一人物です。それであるから、ここに最低ふたつの人格が発生しています。カンイチすら彼らと同一人物であり、ナミオもそうです。みーんな一人の人格です。
そしてそのすべてがひとつのものに支配されています。
それはなんでしょう?——恥ずかしいけれどそれは愛です。
特にAっちゃんの愛は最高です。ただし彼女はゼンジ——もとい、アユムを愛してくれたことはありません。
愛は受け継がれるものでしょうか?——たぶんそれは親から引き継がれるものでしょう。——遺伝子ってすばらしい!
メガ感性とは新しいことを生み出さず、輝かしい過去を回顧することだとわたしは思っています。「なつかしい!」なんて口にしたことはありませんか?メガ感性とはまったく適当で当てずっぽうな名前です。『なすび野郎』だろうが『なすび感性』と呼ぼうがわたしはいっこうに構いません。
この経典のすべてをAっちゃんの思い出をフレッシュな化石とするために。
そして偉大なるすべての生き残りと、化石となりながらも生かされている動物たちへ。
これにてモーガン火星宗教教典は完成しました。
それでは宇宙からさようなら。
終わり